失語症全国大会inふくしまを終えて

令和6年9月28日(土)、失語症全国大会inふくしま(第35回日本失語症協議会・第10回失語症デイ振興会)をホテル福島グリーンパレスにて開催いたしました。当日は、穏やかな天候のもと交通機関の乱れもなく、無事開催することができ実行委員会一同ほっとしております。本大会は、全国の失語症がある当事者、家族、支援者が一同に会して交流し、失語症理解を深め支援の発展を図ることを目的とした会ですが、今回開催決定が遅れたにも関わらず、北は北海道から、西は福岡からと県内外からの298名の来場者およびビデオ出演9名+1団体(石川県失語症友の会能登支部の皆様)の多くのご参加をいただきました。和やかで充実した秋の一日を共有できましたことに感謝申し上げます。

午前は、開会式および座談会~ふくしまからのエール♪~を行いました。座談会には、竹田綜合病院医師石田義則氏、福島市の当事者本田智晃氏らが登壇し、失語症について支え合いが大切なことを再認識いたしました。また、特別ゲストとして、福島が誇る詩人の和合亮一先生が会場に駆けつけてくださり、心に響く詩を朗読してくださいました。

午後は、能登半島地震応援コーナー、NPO法人日本健康加齢推進機構理事長の大田仁史先生による特別講演「情緒支援ネットワーク」、お楽しみレクレーション(当事者の発表、歌等)、福島ご当地ビンゴなどが行われ、学びや楽しい交流の時間を過ごしました。

 会場には、昨年山梨大会での実績に引き続き、福島県から21名の意思疎通支援者が派遣され、要点筆記等を通じて当事者の参加をサポートしました。この実績が、今後の大会そして全国の失語症支援の輪のさらなる広がりへとつながることを希望します。

また今回は、福島の復興の現在を感じていただくとともに、度重なる災害被害を受けた能登の皆さんへのエールを送ることを目的のひとつといたしました。参加者の皆様からお寄せいただいた応援メッセージとお見舞金が、石川県言語聴覚士会の徳田紀子会長を通じて能登の皆さんに届けられましたことをご報告いたします。

 元気が出るビタミンカラーの黄色デイジーをイメージカラーとした「失語症全国大会inふくしま」ですが、大会Tシャツの黄色が会場で印象的だった、元気が出たとたくさんの感想をいただきました。元気をいただいたのはむしろ私たちのほうかもしれません。笑顔の多いアットホームな大会にしたいという大きな目標が達成できたとしたら本当に嬉しく思います。閉会式にて、次期大会はぎふ大会へと引き継がれました。来年6月は岐阜で皆様にお目にかかることを楽しみにしております。「今こそつどいの力!これからもつどいの力!」です。この意義深い大会が末永く継続されていくことを心より願っております。

 最後になりましたが、本大会開催にあたり、個人、団体、それぞれ大変多くの方々にあたたかいご支援ご協力をいただきました。すべての皆様に御礼を申し上げ、開催報告とさせていただきます。

実行委員長  阿久津 由紀子