平成28年10月31日、郡山中央公民館で開催された福島県主催のセミナーに県士会役員10名で参加してきました。8月に引き続き2回目となった今回は、福島県立医科大学の大平哲也先生による健康増進差センターの事業説明と、同大学理事長の菊地臣一先生による講演がありました。
健康増進センターは、健康長寿の福島県を目指して県と一体となり、『健康寿命を延ばし健康格差を少なくする』ことを目標に進めている事業です。具体的には、健康寿命に関わる疾患のリスクが高い方へ疾病の早期発見や介護支援を行う『ハイリスクアプローチ』と、社会全体へ生活習慣の改善や社会参加を勧める『ポピュレーションアプローチ』を、データの評価・分析や健康増進対策、人材育成支援の3本柱で行っていく事業であり、その必要性と内容についてデータを用いながら説明がありました。
菊地先生の講演では、痛みが様々な生活の場面や質に影響していることや運動が多くの疾患に良い影響を与えることなど、多くの論文を通して紹介して頂きました。
菊地先生、大平先生ともに『福島県は被災地であるために健康年齢への影響が多くの場面で出てくることが予想される』と話しておられ、福島県独自の医療・介護の問題と言語聴覚士としてどのような関りをもっていくか、考えていきたいと思いました。
最後の質疑応答では、県内の医師が少ない現状への対策や、役所のシステムのあり方、地域議会の決議が住民にもたらす影響など、先生独自のお考えを聞くことができ、その発想や意気込みに多くの刺激を頂きました。(文責:大竹)