第13回福島県失語症者のつどい

 令和4年1月9日に第13回福島県失語症者のつどいがオンラインで開催されました。当日は令和3年度失語症者向け意思疎通者養成講習会との合同実施となっており、県内4会場(いわき、福島、郡山、会津)での現地実習を兼ねて行われました。また、自宅からの参加者も多く、総勢70名の方が参加されました。昨年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、つどいが開催中止となっていたので、久しぶりに皆さんのお顔を見ることができ、当事者の方も自然と表情が和らぐ様子がマスク越しに感じられました。

開会のあいさつに引き続き、福島県保健福祉部障がい福祉課長長谷川守様よりご祝辞をいただき、県失語症者向け意思疎通支援者養成事業担当森澤祐子様より代読をいただきました。

今回のつどいは会津が幹事で企画しましたが、会津会場からは、友の会会員2名と失語症者向け意思疎通支援者1期生2名とスタッフ4名が参加しました。各友の会の紹介やいわき雑魚塾の皆さんのニューイヤーコンサートを楽しみました。各友の会の紹介では感染対策を行いながらの活動やお葉書交流会等それぞれの活動報告をお聞きし、コロナに負けずに頑張ろうという気持ちになりました。いわき雑魚塾の皆さんの心温まる演奏と歌声に当事者の方も口ずさんだり音頭をとったりと和やかな雰囲気に包まれていました。また、支援者1期生の方のご協力で、当事者の方への要点筆記等のサポートをしていただき、当事者の方も普段とは異なる状況でも安心して参加していただくことができたのではないかと思いました。当事者の方からも「みんなの顔が見られて良かった」や「早く会って話がしたい」等の感想をいただきました。

 会の最後には、失語症協議会の園田理事長や茨城県失語症友の会葵の会の吉田真由美先生から励ましのメッセージをいただき、県内に限らず皆様とのつながりを感じました。

 コロナに負けず、第14回目の開催では皆様と直接お会いできることを楽しみにしています。

文責:青木亜美(会津会場)

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令和3年度スキルアップセミナー研修報告

令和3年度スキルアップセミナーを11/10にWEB形式にて開催しました。

講師は平成29年まで会津中央病院にお勤めされ、現在は山王病院リハビリテーションセンターおよび国際医療福祉大学東京ボイスセンターにご勤務されている田代名帆子先生でした。会津中央病院勤務時には、当会の理事も務めておりました。

喉頭所見の動画も交えた音声障害の評価/診断から始まり、実際のリハビリ計画の立案、リハビリ内容まで詳しく講義がありました。特に、リハビリを行う際に注意すべきポイントや詳しい説明があり、実際のリハビリ場面でもイメージがつきやすい内容でした。

講演の最後には、セミナー参加者が本研修に参加した後も、研修の内容の確認や知識を深めることができる参考文献やホームページ等も紹介して頂きました。

アンケートでは「新しいことも学べたので良かった」「臨床にすぐに生かせそうな内容で良かった」等の好評を頂きました。また県内外から、20代から60代まで幅広い世代の方々に受講して頂きました。

田代先生の頑張りに負けないよう、私たちも福島で音声障害の知識を深め、臨床に役立てていきましょう!田代先生、貴重なご講演ありがとうございました。

導入研修報告

令和3年度導入研修を7/10と8/30にWEB形式にて開催しました。

昨年度は地域包括ケア推進コースのみの開催でしたが、今年度は2コースを企画し、介護予防コースは7/10(11名の参加)に、地域包括ケア推進コースは7/31(8名の参加)に開催しました。福島県言語聴覚士会副会長の志和智美氏と地域包括ケア委員長の板東竜矢氏が講師を務め、地域包括ケア委員の會田梨恵委員と佐藤伊久生委員がファシリテーターとして参加しました。

介護予防コースのグループワークでは、各地域で介護予防教室や住民を対象とした公開講座などを企画し、準備や広報活動など具体的な話し合いを行うことができました。

地域包括ケア推進コースでは、模擬会議を通じて情報収集~質問~助言の流れでそれぞれのポイントを学ぶことができました。

いずれの研修でもWEB研修であったものの、『ブレイクアウトルーム』機能を活用し、グループワークを実施してコミュニケーションの機会を確保したことや、実践に近い形式での研修でした。終了後のアンケートでも『自分でも思いつかないような意見も知ることができました』『グループワークはとても充実したいいものになった』 『日頃の臨床にも役立つ考え方、声掛けの仕方などが聞けて勉強になった』という意見もあり、充実した研修になりました。

福島県言語聴覚士会 

広報部 大竹樹美

【活動報告】福島県地域医療復興事業、福島県言語聴覚士会県民講演会

令和2年12月6日日曜日10:00~12:00に福島県地域医療復興事業、福島県言語聴覚士会県民講演会を開催しました。今回は、東北大学大学院の川崎聡大先生を講師に「発達障害とその支援」をテーマにご講演いただきました。

当会としては3回目のオンラインによる講演会となりましたが、当日は県内外から参加者164名と、北は青森(弘前)、南は熊本まで遠方の方にもご参加いただきました。また、県民講演会であったこともあり、当事者の方やご家族、放課後等デイサービスの職員など多くの方に聞いていただけたかと思います。

講義ではASD(自閉症スペクトラム障害)、ADHD(注意欠如多動性障害)、SLD(限局性学習症)について事例も交え、濃密な内容をわかりやすくお話をしていただきました。日々の関わりの中で留意する点についても多く教えて頂き、子どもや他者との関わり方の振り返りや気づきにつながったかと思います。

今回の講演では成人領域に関わる方にも多くご参加頂きました。先生の最後のスライドの3つの意識改革“「支援」「常識・当たり前」「平等」の概念を変える”という言葉は、コミュニケーションに関わる専門家である私たち言語聴覚士それぞれの胸に残ったかと思います。

資料配布については、今回初めてチャットからダウンロードをするかたちになりました。その点についても多くのご意見を頂いております。次回の講演会に皆さまのご意見を活かしていきます。

また例年、県民講演会は県民相談会や言語聴覚士について紹介するパネルの展示を行い、多くの方に言語聴覚士を知って頂く機会となっております。今回は講演会の前に、当会の志和副会長よりスライドを用いて言語聴覚士についてお話をして頂きました。今後も様々な場で、方法で多くの方に言語聴覚士について知って頂けるよう取り組みをすすめてまいります。

最後にご講演をされた川崎先生をはじめ当日の講演会を準備された先生方、当日ご参加頂きました皆様に心より感謝を申し上げます。

                         広報部  櫻井 亘

活動報告 令和2年度スキルアップセミナー「介護保険」

2020年10月28日(水)に令和2年度スキルアップセミナーを開催しました。

平日の18時に、オンラインでの開催という初の試みでしたが、参加者は90名を超え、県士会員はもとより、北海道から九州まで全国各地から参加いただきました。

 セミナーでは「介護保険」について、当会理事の櫻井亘先生にお話しいただきました。前半は介護保険制度について、後半は老健での生活期のリハビリについて、ご自身の実践や思いを含めながらのお話でした。趣味や性格など様々な角度から利用者さんをとらえて、それぞれに合った意欲の引き出し方、できることの増やし方を考え実践していくなど、老健だけでなく、すべてのSTにも大切にしたいと感じられる内容でした。

 質疑応答の時間は、Zoomのチャット機能で質問を募りました。「一日のスケジュール(通所の方と入所の方の組み方)はどのようにされているか」「回復期リハからの報告書で必要な情報は?」など、業務に即した内容の質問が多く寄せられました。

 参加者の所属施設は老健、病院、小児施設など様々でしたが、「介護保険でのSTのあり方を学ぶことができた」「より生活に根差したリハビリを提供していきたい」など、明日からの業務に活かせる内容に好評をいただきました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

 

(学術部:上原麻美子)